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フォーリングブロック式によるスイングヤーダ集材の見学会を開催しました
山口県では、県内の大型製材工場や森林バイオマス発電施設、隣県にある合板工場から県産木材の増産と安定的な供給が求められています。これは戦後に造林されたスギ・ヒノキの人工林資源の5割が本格的な伐採時期を迎える本県において、「伐る・使う・植える・育てる」というサイクルを通じて地域に雇用と活力を創出する「林業の成長産業化」へのチャンスです。
県産木材の供給力を強化するためには、林業事業体が作業現場の地形等自然条件に適した高効率な素材生産システムを導入する必要があります。
そこで、小面積皆伐における効率的な集材方法として注目されているスイングヤーダ※1を用いたフォーリングブロック式※2集材の導入・定着に向けて、県内の森林組合をはじめとする林業事業体や県の林業技術職員等を対象に架線集材作業の見学会を開催したところ、のべ76名の参加がありました。
見学会は、県事業を活用して地元森林組合が同集材方式の導入に向けた実践研修を行っている場所で、架設作業と集材作業をそれぞれ10月10日と12日に行いました。
同方式を推奨されている中国林機の住田代表及び美祢農林水産事務所の林業普及指導員を講師として、現地の作業システムや同方式の特長などについて説明を受けました。本県においてほとんど導入事例のない方式とあって、参加者は作業の状況を熱心に観察していました。
県では今後も引き続き、需要に応える木材供給力の強化に向け、林業事業体への支援を推進していきます。
※1)スイングヤーダ
バックホウに集材用ウインチを架装し、アームに作業索を引き込むための滑車を取り付けた林業機械。
※2)フォーリングブロック式
集材機の索張り方式の一つで、スイングヤーダの生産性を高めるものとして注目されています。
<見学会の様子1>
<見学会の様子2>
<スイングヤーダ>
<プロセッサによる造材>