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タブレットを活用した施業提案手法の検討会を開催しました
趣旨
素材(原木)を安定的に生産・供給するには、路網整備や高性能林業機械の導入等により、生産性の向上や低コスト化に取り組む必要がありますが、そのためには、小規模な事業地を取りまとめる「集約化」を図ることが重要になります。
集約化を図るためには、森林所有者へ施業提案を行い、いかに施業の同意を得るかが重要なポイントとなることから、施業提案の効率的かつ効果的な手法習得のための検討会を開催しました。
日時
平成27年11月18日(木曜日)、19日(火曜日) 9時~16時
場所
周南総合庁舎 会議室(11月18日)
美祢農林事務所 会議室県庁内(11月19日)
講師
住友林業株式会社 資源環境本部山林部 林業企画グループ 楢崎達也氏
岐阜県森林組合連合会 森林整備部森林整備課長 廣田智行氏
参加者
森林組合等林業事業体職員、県農林事務所林業普及指導員等28名
内容
(1)講義
- 施業提案の手法について
- タブレットによる提案営業支援アプリ「スピリット・オブ・フォレスター」の活用について
- 森林GISの利活用について(岐阜県森連の取組)
(2)実習
タブレットを活用した森林情報収集について
この検討会では、森林の施業提案は、現物(森林自体)を見せることが困難で、また、施業の結果を事前に見せることができないことから、営業としては非常に難しい部類であるとの説明を受けました。この点を解消するため、施業提案のポイントとして、(1)見えないものを見えるように提案する、(2)森林所有者のニーズに応える、ことが重要で、そのための手法の一つとして、タブレットを活用した施業提案の有効性について検討を行いました。
また、岐阜県森連の森林クラウドGISを活用した森林情報や素材生産情報の収集・管理・活用手法についても紹介していただき、今後の、森林組合等の業務の効率化に繋がる事例として大いに参考となるものでした。
今回、県として初めてタブレットを活用した施業提案や森林情報収集についての検討会を開催しましたが、紙ベースでの作業が減る、現場で施業提案書が作成可能など、業務の効率化に繋がるとの意見が多く聞かれ、タブレットの有効性についても期待が高まったようでした。
県では、森林・林業活力強化プロジェクトの推進に向け、今後も施業集約化などについて各種研修会等を通じた支援を行っていくこととしています。