本文
森林資源の循環利用の推進に向けて先進地視察研修を実施しました
充実する森林資源を需要に応じて有効利用し、持続可能な林業経営を展開していくには、今後、主伐による木材増産と、主伐後の再造林の取組を強化していくことが重要です。
県では、この取組意識の醸成を図るため、平成29年1月11日(水曜日)、12日(木曜日)、主伐及び再造林の先進的な取組を実践している曽於市森林組合(鹿児島県)において現地研修会を開催し、県内森林組合の職員や県農林事務所の林業普及指導員等20名が参加しました。
曽於市森林組合は、宮崎県都城市と隣接する鹿児島県の東部に位置し、組合員所有森林面積約13千haと鹿児島県下ではやや小規模ながら、主伐を主体に年間約4万立法メートルの素材生産と150ヘクタールを超える再造林を実施しています。
研修初日は、曽於市森林組合の林産事業や共販事業全般について説明を受けました。
2日目は、曽於市森林組合が運営する中間土場や共販施設を見学した後、再造林が完了した事業地や、高性能林業機械を駆使して造材作業や地拵え作業を実施している主伐事業地を順次見学して回り、その後、意見交換を行いました。
2日間の研修を通じて、いかに森林所有者から主伐と再造林の理解・承諾を得るか、少しでも多くの利益を森林所有者へ還元するため、どう機械化や人材確保を進め、生産コストの圧縮や生産性の向上に結びつけていけばよいのかなど、多くの森林組合が直面している課題に対する曽於市森林組合独自の取組について、具体的な資料を交え、丁寧な説明を受けました。
今回の研修会に参加したのは、森林組合等林業事業体の中堅・若手職員でしたが、今後の経営の在り方について多くの知見と刺激を得ることができました。
高性能林業機械(プロセッサ)による造材作業
高性能林業機械(フェラーバンチャ)による地拵作業