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H29新規研究課題

ページ番号:0022285 更新日:2021年11月1日更新
新規研究課題一覧

番号

課題名

背景および目的

1

施設野菜栽培における獣類被害防止方法の確立

山口県における施設野菜の減収要因の中で、獣類による被害は表に現れていないが、予備調査の結果、一割強の施設で被害が発生し、経営に多大な影響を及ぼす可能性があると推察された。
このことから、施設栽培における獣類被害防止技術を開発をするため、施設栽培における被害の実態や、周辺環境を含んだ生息地環境管理方法、施設における獣類の行動を解明し、獣種別の効果的な捕獲方法・施設への侵入防止方法を確立する。

2

コムギ黄斑病の発生生態の解明および防除法の確立

山口県では、平成27年産から収量性やパンの加工適性に優れた小麦「せときらら」を奨励品種として、更なる生産拡大や品質向上に取り組んでいるが、現地で黄斑病が発生し、問題となっている。農林事務所の指導により薬剤による防除や水田作後の作付けによる耕種防除で対応してきたが、平成28年の黄斑病の発生ほ場率は53%となり、多発したほ場では収量・品質の低下が著しかった。防除対策を確立するため、コムギ黄斑病の発生生態を解明し、防除体系を確立する。

3

せとみ(ゆめほっぺ)の生産拡大に向けた熟期促進技術の開発

"県育成柑きつ「せとみ」は高糖度で良食味であるため、市場からは供給拡大の要望が強く、高単価で取引きされているため、生産の拡大が期待されている。しかし、数年に一度、寒害による生産量が伸び悩んでいることから、結実法や植物調節剤などを組合わせた、寒害回避が可能な熟期促進技術等を開発する。"

4

「南津海シードレス」の施設栽培拡大に向けた栽培技術の確立

県育成柑きつ「南津海シードレス」の寒害や鳥害を回避するためには少加温ハウスなどの施設栽培が有効である。施設導入に当たっては、高所作業が必要となる施設管理の省力・軽労化と導入費の削減が重要であることから、低軒高ハウスに適した低樹高化可能な台木・中間台利用技術を開発する。また、かいよう病に極めて弱い本品種のかいよう病の防除対策を確立する。

5

山口ナシを構成する新たな品種の導入

山口県では、法人などによる新規就農・就業者の受入体制整備に取り組んでおり、その経営安定のためには、市場出荷、直販、観光等産地の販売方法に応じて、長期出荷を可能にする品種構成が必要である。そこで、現在の主要品種である幸水、豊水、二十世紀の出荷のはざかい期に出荷できる時期を補完する優良品種の導入および安定収量を確保するための栽培技術を確立する。

6

県産プレミアム地鶏の美味しさに関する研究

本県特産のブランド地鶏である「長州黒かしわ」に付加価値をつけるため、モモ肉の販路拡大のためには美味しさを客観的に示すとともに、肝臓や筋胃等の副産物を差別化して販売するため特性を明らかにすることが求められている。
そこで、味覚センサー(味認識装置)を用いて「長州黒かしわ」の美味しさを客観的に示し、味覚センサーの測定値と化学分析値の関係を解明した上で、「長州黒かしわ」の内臓の品質特性、ブロイラーとの違いや優位性を明らかにする。
併せて、後継系統種鶏から生産した「長州黒かしわ」の肉質が、現在の「長州黒かしわ」と同等以上であることを明らかにする。

7

抵抗性クロマツの植栽後管理と資質向上に関する研究

沿岸の防風、飛砂防備、潮害防備等の保安林として、クロマツは必要不可欠な樹種であるが、マツ材線虫病被害で多くのクロマツが消失している。その再生対策として、1980年代にマツ材線虫病激害地の生存個体から選抜され、抵抗性クロマツ(以下、抵クロ)が開発された。しかしながら、その抵クロが植栽後、マツ材線虫病により枯死する植栽地が発生している。抵クロは、苗木段階での線虫接種試験の結果から抵抗性の強さがランク付けされ5段階で評価されているが、植栽後の評価はほとんどされていないのが現状である。
そこで、植栽後の抵クロの現状を調査するとともに植栽地を適正に維持するための管理手法を開発する。また、残存木品種データを分析し、より強い苗木を生産するための品種を選抜する。