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H30完了課題
平成30年度に研究期間が完了した単県課題(以下、「平成30年度完了課題」)について、次のとおり成果の概要がまとまりましたので公表します。
※平成30年度完了課題には次の課題が該当します。
- 平成29年度が研究期間最終年度の課題のうち、年度をまたぐ作型などにより結果の取りまとめが平成30年度となった課題(例:麦、イチゴなど)
- 平成30年度が研究期間の最終年度の課題
研究結果の概要
平成30年度完了課題は下表のとおりです。
各課題の概要資料の欄をクリックすると、課題の概要書と概念図(PDF)が開きます。
※添付ファイルは読み上げソフトに対応しておりません。あらかじめご了承ください。
課題番号 |
課題名 |
内容 |
概要資料 |
研究期間 |
主担当研究室 |
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H30-01 |
集落営農法人における企業的経営の実践と継承を支える人材育成手法の解明 |
集落営農法人の若手就業者に対する人的管理実態等を分析し、就業者の法人への定着や能力開発、中核的人材の早期育成に必要な要因等を明らかにした。 |
H28-30 |
経営高度化研究室 |
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H30-02 |
集落営農法人への体験交流事業導入の可能性と事業の継続要因の解明 |
集落営農法人の新たな多業化手法として「体験型教育旅行」に着目し、この導入が受入法人や地域にもたらす経済的効果や事業としての継続要因等を明らかにした。また、体験交流事業に対する農業者等のニーズと併せ、集落営農法人に対するビジネスとしての導入・定着の可能性を検討した。 |
H28-30 |
経営高度化研究室 |
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H30-03 |
地下水位制御システムにおける補助孔機能の確保による営農の安定化技術の確立 |
地下水位制御システム(FOEAS)では、輪作体系によっては、すき床層の形成や疎水材であるモミガラの腐食等が原因と思われる機能低下が見受けられる。そこで、代かき移植水稲作直後の効果的なすき床層対策方法の確立やFOEAS補助孔疎水材を検証・選定等を行った。 |
H28-30 |
経営高度化研究室 |
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H30-04 |
小規模未改修ため池の管理省力化技術の確立 |
県内に多数存在する小規模ため池では、管理者の減少と高齢化等により管理が不十分となり、近年頻発する集中豪雨による決壊等のリスクが高まっている。そこで、水位上昇を遠隔監視する安価な手法の確立や、取水方法がため池栓方式のものにおいて、設定水位以上で取水口から自動で排水する手法の確立等を行った。 |
H28-30 |
経営高度化研究室 |
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H30-05 |
より良い日本酒づくりのためのICTを活用した酒米の栽培支援システムの確立 |
急速な酒米(「山田錦」、「西都の雫」)への需要拡大に対応するため、品種の特性及び適性を基にした良質安定栽培技術を確立する。また、ICT技術を活用して分かり易い栽培支援システムを構築した。 |
H27-30 |
土地利用研究室 |
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H30-06 |
高温耐性水稲品種系統の安定栽培体系の確立 |
高温の影響による米の品質低下対策の一つとして導入が進む高温耐性品種「恋の予感」(中生熟期)について、安定栽培技術の確立をした。また、早生熟期の高温耐性品種系統について、品種の選定を含め、作期、栽植密度、窒素施肥量が収量、品質に及ぼす影響を評価し、安定栽培体系の確立の資とした。 |
H28-30 |
土地利用研究室 |
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H30-07 |
水稲のカドミウム吸収抑制遺伝子を有する品種の選定と育成 |
国が育成したカドミウムをほとんど吸収しない突然変異系統(低カドミコシヒカリ)の本県での適応性を確認し、普及の資とした。また、県育成品種系統「晴るる」、「山口10号」へカドミウム吸収抑制遺伝子を導入した品種を育成する。 |
H26-30 |
土地利用研究室 |
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H30-08 |
山口県育成アブラナ科野菜の改良 |
「はなっこりー」の生産拡大を目指し、調製労力を軽減できる省力化の早生「はなっこりー」を育成した。あわせてその栽培技術を確立した。 |
H23-29 |
園芸作物研究室 |
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H30-09 |
夏季の高温に起因するカンキツの果皮障害軽減技術の確立 |
夏季の高温の影響により発生の拡大が懸念されているカンキツ類での日焼け等の果皮障害の発生要因を明らかにし、効果的な軽減対策を確立した。 |
H28-30 |
柑きつ振興センター |
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H30-10 |
気象変動に対応した「せとみ」及び高糖系ウンシュウミカンの連年安定生産技術の開発 |
山口県育成品種「せとみ」において、冬春季の樹体水分・成分が落葉、着花へ及ぼす影響を解明し、連年着花安定技術を開発した。高糖度ウンシュウミカン「青島温州」において、秋枝発生抑制や着花安定のための効果的な方法を明らかにした。 |
H25-29 |
柑きつ振興センター |
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H30-11 |
バヒアグラス草地を基盤とした飼料作物の省力的二毛作技術の開発 |
暖地型永年牧草であるバヒアグラスの草地を造成し、慣例地型牧草であるイタリアンライグラスを追播種することにより、飼料作物の単位面積当たり収量を、高位かつ安定的に確保するための省力栽培技術を開発した。 |
H25-30 |
放牧環境研究室 |
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H30-12 |
肥育豚における効率的な暑熱対策技術の開発(低コスト暑熱対策技術の開発) |
夏期の高温の影響による家畜の生産性や収益性の低下を避けるため、養豚農家では家畜に対する暑熱対策を講じている。そこで、比較的安価に入手可能な機材・資材等を用いてできる、地中熱交換技術を利用した暑熱対策技術を開発した。 |
H27-30 |
放牧環境研究室 |
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H30-13 |
シカ生息地における植栽技術の確立 |
本県西部地域造林地では、シカによる苗木の食害が問題になっている。そこで、シカが好まず、かつ経済的に価値のあるシカ低嗜好樹種の解明及びヒノキへの食害を軽減する植栽方法の解明し、低嗜好樹種を活用した植栽技術を開発した。 |
H26-30 |
林業研究室 |
外部有識者意見聴取の結果
研究成果の公表にあたり、現場での活用性、新規性、フォローアップや確認試験の必要性について、外部有識者から幅広い視点や専門的な観点から意見を聴く「外部有識者意見聴取」を実施しました。