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水の作文コンクール・一人ひとりの努力

ページ番号:0011571 更新日:2021年11月1日更新

山口県優秀賞

一人ひとりの努力

周南市立福川中学校 2年 林 優佳(はやし ゆうか)

 「水の惑星」とよばれる地球。しかし、その中で使える水は本当に少ししかありません。地球上のすべての水を浴槽の水一杯分に喩えた時、人間が簡単に使うことができる量は両手にすくった量にも満たないのです。
 それに加え、人口増加・気候変動により水不足が発生しています。また、水を輸入する国もでてきているのです。
 それは日本も例外ではありません。海に囲まれ、森林が多くある日本は水を自給自足していると考えてしまいますが、実は日本もたくさんの水を輸入しているのです。これには日本の食料自給率が低いことが関係しています。
 例えば、1キロの牛肉を輸入したとします。肉牛が育つまでのことも考えると、1キロ生産するために約20トンの水が必要なのです。
 このように考えると、食料の輸入は「形をかえた水の輸入」とも捉えることができます。この考え方は「バーチャルウォーター」とよばれています。
 いろいろな場面で使われる水ですが、とても貴重なもので「水は21世紀の石油」ともよばれるほどです。
 そんな水ですが、日本はどのようにして使う水を減らしているのでしょうか。
 最近では、空気と水で洗うシャワーや世界一水の要らないトイレなどが開発されています。また、福岡市では市を挙げて節水に取り組む運動を行っています。
 私達の日々の生活を振り返ってみると、節水ができるような場面はたくさんあります。
 例えば、皿を洗剤で洗っている時は水を止める。歯みがきでは水を出しっぱなしにせず、コップを使う。シャワーはこまめに止めるなどです。このようにして一人が一日5分の無駄遣いを止め、50リットル節水するだけで一年で約20トン、10トンのタンクローリー約2台分も節約することができるのです。
 そして、浄水場や下水処理場で水を処理する時、家庭や学校に水を供給する時、ビルやマンションにポンプを使って水を汲み上げる時などに、たくさんの電力が使われています。つまり、水を使えば使うほどたくさんの電力が必要になりますが、節水をすることにより使う電力も減らすことができ、「節電」にもつながるのです。
 これから水とどのように向き合っていくか、私達一人ひとりが節水をするかしないかで、これからの未来がどうなるかが変わっていくのではないかと私は考えます。節水をするということによる良い影響はたくさんあると思います。
 節水シャワー・節水トイレなどが開発されているとはいえ、まだまだ個人個人が意識していけば節水できる水はたくさんあります。水の無駄遣いを減らしていくことで水不足が改善されていくのではないでしょうか。
 水は、電気や食料自給率、世界にも関係しています。まずは、自分たちができる「節水」を探し、実行していく、ということが大切だと思います。
 この「水」の問題は現代だけでなく、未来にも関わるような大切なことです。
 地球が手遅れというほどの深刻な水不足に陥る前に一人ひとりが努力をし、水不足の心配が小さくなるような未来になったら、これ以上ないくらいの大きな幸せだと私は思います。
 そんな世界に一歩でも近づくためにも日々積み重ねの「節水をする」という努力が必要だと考えます。
 私も今、水不足で苦しんでいる国や地域を少しでも減らすことができるように、一日一日の水の使い方を見直していきたいと思います。