ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織で探す > 総合企画部 > 政策企画課 > 水の作文コンクール・青い地球を守るには

本文

水の作文コンクール・青い地球を守るには

ページ番号:0275286 更新日:2024年10月8日更新

山口県優秀賞

青い地球を守るには

周南市立須々万中学校 3年 守川 奈那(もりかわ なな)

 地球上の水の約九十七・五パーセントは海水で淡水はわずか二・五パーセントである。そのうち七十パーセントを氷河が占め、残りが地下水〇・七六パーセント、河川や湖沼から得られる水が〇・〇一パーセント。このわずかな水を八十一億人で一人ひとり十分な量を公平に分け合うことは不可能だろう。
 初めてこの数値を見たときは、「こんなに少ないの?」と思った。海水が占める割合があまりに大きかったこともあるが、普段利用できる水が、全体の一万分の一ほどでしかなかったことが衝撃だった。
 日本では、一般的に浄水場で川の水を飲料可能な水にして各家庭に届けている。
 しかし、調べてみると人間の生活に使われている水は、河川や湖沼の水だけではなかった。例えば、熊本県では水道水源のおよそ八割が地下水である。特に、熊本市を含む十一市町村からなる熊本地域では、水道水源のほぼ全てを地下水で賄っている。これは世界でも珍しい例だ。他にも、サウジアラビアでは海水淡水化という手段で海水を真水に変え、使用している。
 日本では、基本的に毎日十分な量の安全な水が使える。しかし、世界的にこのような国は多くない。水道水が安全に飲める国は日本を含め、わずか九ヶ国。アジア内では日本のみで、他の国は南アフリカ共和国。そしてヨーロッパ。特にフィンランドやノルウェー、アイスランドなど北欧に集中している。想像以上に安全な水道水を飲める国が少ないことに驚いた。同時に九ヶ国の中に日本が入っていることを誇らしく思った。
 しかし、日本でも水道管の老朽化が進み、破裂や水漏れなどのトラブルや、水道料金の値上げなど様々な問題が起こっている。
 四月二十二日放送のクローズアップ現代によると、二〇一一年度は、ほとんど老朽化していなかったにも関わらず、十年後の二〇二一年度では、多くの地域の水道管で老朽化が進んでいる。「蛇口をひねれば水」そんな日常が当たり前ではなくなる日が来るかもしれない。そう思うと怖くなった。
 技術が進歩し、世界人口の七割が安全な水を得られるようになった。それでも、水道やトイレなどの衛生設備が整っていない国や地域では、安全な水を手に入れることは難しい。安全に管理された飲み水を使用できない人々は現在、約二十二億人存在する。しかし現在の人口増加は著しい。このまま人が増え続ければ、今以上に多くの人が安全な水を使えなくなるかもしれない。
 水は太陽のエネルギーによって形を変え、地球を循環している。そのため全体の量は変わらないが、人口増加や水の使いすぎによって、水不足が引き起こされる限りある資源をくり返し使い続けるには、節水や水をできるかぎり汚さないなど意識して取り組むことが大切だ。
 自分にできることを考えてみた。シャワーや台所の水を出しっぱなしにしない。油や汚れは拭き取ってから流すなど、できることから取り組んでみようと思った。
 一人ひとりが水の大切さを理解し、持続可能な社会のために今回学んだことを普段の生活に取り入れ、実践していきたい。そうすれば、未来の水資源を守ることにつながるだろう。