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知事記者会見録・平成26年6月18日実施分

ページ番号:0012997 更新日:2014年6月20日更新

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日時 平成26年(2014年)6月18日(水曜日)
11時30分~12時26分
場所 県庁2階 記者会見室

会見する村岡知事

発表項目

  • 平成26年度6月補正予算(案)について

知事

 それでは、本日は、平成26年度6月補正予算案がまとまりましたので、その概要について発表させていただきます。

 まず、予算編成の基本的な考え方ということでありまして、この当初予算は、経常経費とか継続事業を中心とした「骨格予算」として編成をしたわけでありますけれども、6月補正予算は、いわゆる「肉付け予算」として、新たに目指す県づくりに向けた新規事業等について計上するということにしています。
 補正予算案のポイントとなる点をいくつか掲げておりますけれども、一つは「新たなプランの方向性に沿った県づくりの推進」ということであります。
 これは、今策定中の「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」、この方向性に沿って、必要性が高く、直ちに取り組むべき施策を前倒しして、実施をするということにしています。
 そして2点目が、「公共事業関係費の追加確保」ということでありまして、公共事業関係費を追加で確保して、産業基盤、防災・減災対策等を積極的に実施するということであります。
 そして3点目は、「緊急的・政策的な課題への対応」ということで、その他の政策的・緊急的な課題として早期の対応が必要な事業について、実施をするということであります。
 これに加えましてですね、一番下にコメントを書いていますけれども「やまぐち産業戦略推進計画」の関連事業の一層の充実、そしてスピード感を持った実行についても重視をした予算編成というふうにしております。

 次にですね、「新たなプランの方向性に沿った県づくりの推進」ということで、これは5つの項目がございます。
 一つは、「次世代産業の育成・集積、産業人材の育成」ということでありまして、1億7500万円の予算を計上することにしています。
 これは、産業クラスター構想につきまして、本年4月に、医療関連産業と環境・エネルギー産業で策定をしましたので、その実現に向けた取り組みを進めるものであります。
 水素については、来年春を目途に、周南市で液化水素ステーションの運用が開始されることなどを受けまして、全県的な水素利活用促進の取り組みを進めていきたいというふうに考えています。
 次に2点目で、「6次産業化や農商工連携等による農林水産業の育成」ということで、1億8700万円計上しております。
 これは、農林水産業者の「6次産業化」と、商工業者と連携をした「農商工連携」、これを一体的に支援をしますなど、農林水産業の振興に向けた各種事業を実施するということにしています。
 次に3点目で、「大河ドラマの活用等による観光の振興」ということで、3億800万円であります。
 これはご案内のとおり、来年1月から大河ドラマ「花燃ゆ」の放映がございます。本県の観光振興を図る上で、絶好のチャンスでありまして、全県を挙げて幕末維新をテーマとした観光キャンペーンを積極的に展開をしていく必要があるというふうに考えています。
 このため、6月補正予算におきまして、大河ドラマを活用した観光のPRなど、各種の観光関連事業を推進するということにしています。
 次に4点目で、「中山間地域の自立に向けた取り組みの支援」ということでありまして、これは1600万円の計上でございます。
 中山間につきましては、「県庁中山間応援隊」をつくって取り組みを進めています。
活動を始めたところでありますけれども、6月補正予算におきましても、支援策の一層の拡充を図るというふうにしております。
 そして最後に、「子育て支援、女性の活躍促進」ということで、9600万円を計上しております。
 子育て支援の関係では、特に「やまぐち子育て連盟」というのを設立します。県民総参加で子育ての県民運動を推進するということのほか、結婚から子育てまでの総合的な相談窓口の設置などを行いまして、子育て環境のさらなる充実に積極的に取り組むということでございます。
 そしてまた、女性の活躍促進につきましては、女性が自己実現できる社会づくりに向けまして、女性の活躍を促進する基盤整備等を進めるということにしております。

 大きく5つの柱は、以上でございますけれども、今申し上げました5つの項目に関連する主な事業の内容についてご説明をさせていただきます。
 まず、「次世代産業クラスター形成事業」ということでありまして、これは、産業クラスターの構想の実現に向けまして、ハード・ソフト、この両面から、研究開発・事業化の取り組みを支援するということであります。
 技術動向の調査のほかですね、この金属積層式の3Dプリンター、これを導入します。これは、中四国地方では、公設の試験研究機関では初めてということになりますけれども、これは非常にニーズもありまして、導入するということで事業を計上しております。
 それから、「水素利活用促進事業」ということであります。
 これもですね、全県的に水素を利活用する推進体制の整備ということで「やまぐち水素成長戦略推進協議会」、こちらを設置して取り組みを進めてまいります。各地域におきます水素の利活用の可能性調査ですとか、シンポジウムの開催について取り組むものでございます。
 そして、「企業立地促進補助金」の制度の見直しということでございます。
 これは、医療、環境・エネルギー等の補助区分を新たに設けるということと、補助率の引き上げをしているものであります。この15パーセントまでの引き上げということで充実を図ってまいります。
 そしてまた、過疎地域における場合の補助要件の緩和ということでございまして、こちらについても充実を図ることにしています。
 次に、「未来を拓く産業人材育成推進事業」ということであります。
 これは、専門高校などにおきまして、ロボットの競技大会等の全国大会に向けた取り組みの支援、あるいは、複数の産業現場での実地セミナーの実施をするということで、産業人材の育成について取り組みを強化しようというものであります。
 次に、6次産業化・農商工連携の関係でありますけれども、これは、「やまぐち6次産業化・農商工連携推進事業」ということで、1億3000万円計上しておりますけれども、こちらはですね、特に6次産業化、これは農林漁業者だけでやるものですね、中小企業者・商工業者と連携した形が農商工連携ということで、国においても2つの取り組みがあって、省庁も違うわけであります。これを全国に先駆けて一体的に進めていこうということでございまして、こちらにあるように、「やまぐち6次産業化・農商工連携推進協議会」というのを設置することにしています。これは、それぞれバラバラにやるんじゃなくて、一体化をして進めていこうということで、6次産業化と農商工連携、これを一本にする取り組みであります。
 そしてさらに、この体制の下で、総合支援窓口を設置するということで、6次産業化・農商工連携、この窓口を一元化しまして、総合コーディネーターのもとで、事業計画の策定から商品開発、販路開拓までを一貫して支援するということでございます。
 これに対応して、補助制度を創設しております。こういった内容の補助制度の充実を図って、財源面での支援をしていくということと、さらに、こちらにつながっていくのですけれども、商品力の向上と販路開拓支援ということでありまして、国や、今の県の制度によって、支援を受けて開発された商品について、商品力の向上とか販路開拓、これを集中的に支援をするということであります。窓口を一本にし、開発から販売まで一体的に支援をする、それが補助制度も設けつつ、集中的な支援をしていくと、そういった取り組みをしようということでございます。
 次にですね、これは要望もありましたけれども、「やまぐちの酒米緊急生産拡大支援事業」ということであります。
 酒米が不足しているということで、この需要に応えていく必要があります。それに対応するためにですね、作付拡大に必要な種子量の確保、そして作付拡大を担う新規栽培者の育成、こういったことに取り組むということでございます。
 次に、観光振興の関係でありますけれども、これは「やまぐち幕末ISHIN祭プロジェクト推進事業」ということでありまして、平成30年の維新150年までを視野に入れたプロジェクトですけれども、その、まず第一幕として、来年の大河ドラマへの対応ということであります。
 先日ですね、このロゴやキャラクターについて発表もされまして、これをさらに進めていこうということでスタートしているわけでありますけれども、一つはですね、大河ドラマ館の整備の支援ということであります。こちらは、萩と防府において大河ドラマ館を設置するということで進んでおります。これについて、県としての補助をして、支えていこうということでございます。
 そしてまた、全県的な観光アプリの開発ですとか、周遊型のパスポートブックの作成、その他、ここにも書いてあるいろいろな取り組みを並べておりますけれども、こういったさまざまな取り組みを講じていくということでありまして、まずは、来年度の第一幕のプロジェクトの推進、これをしっかりと全県的に取り組んでいこうということであります。
 そして、いくつかあるんですけれども、クルーズ船の誘致ということで、これも山口県の希望というのがかなりあって、それぞれの地域でも受け入れをしっかりとしていただいているわけでありますけれども、このクルーズ船ですね、今、先ほど言ったような大河ドラマを含め、世界文化遺産に向けた動きもしています。そういう中で、誘致の好機でありますから、この機会にですね、全県協議会の設置や、セールスツールの作成、見本市の出展、そういった形でですね、誘致をしっかりとやっていこうという取り組みを新たに始めるものであります。
 そして、「国際連続チャーター便運航支援事業」ということであります。これは、将来の定期便実現を図るために、山口宇部空港におきまして、双方向での連続チャーター便の運航について、企画・広告宣伝を行うということであります。これは本県初の運航ということになります。それに向けた取り組みでございます。
 次に、中山間地域づくりの関係についてです。今、県庁の応援隊もつくったところでありますけれども、企業や大学等を含めて支援をしていこうということであります。これは、企業の関係者、それから大学生ですね、県内だけじゃなくて県外の大学生も含めて、やる気のあるところにしっかりと来ていただく。そのための支援をしていくということでございます。企業、そして、県外大学生・県内大学生による取り組みについての支援をする。それによって、企業、大学生、さまざまな形で、中山間地域の応援の体制というのをつくっていこうということでございます。
 それから、やまぐちスロー・ツーリズムの推進ということでありまして、これまでも取り組んできたものをさらに進めていくということで、体験型の教育旅行ですね、これもかなり地域ごとに一生懸命取り組んでいただいております。これの誘致の強化ということで、旅行会社向けのプロモーションを強化していく、あるいは、プロモーション活動を実施をしていくということ、そして、未利用資源を活用した新たなツーリズムの創出ということでございまして、これは地域の中にさまざまな資源があって、こういったスロー・ツーリズムにつながるような資源をしっかりと見つけて、それを育てていくということでございます。モニターツアーの実施等の事業を行うということでございます。
 次に、子育て支援と女性の活躍促進の関係でありますけれども、これは、「やまぐち子育て文化創造事業」の中で、「やまぐち子育て連盟」の設立ということで、新たに全県的な組織を立ち上げて、取り組みを力強く進めていこうということでございます。
 これは、行政はもちろんですけど、民間団体、企業に入ってもらって、山口県全体で子育ての取り組みをしっかりと進めていこう、そのための組織として「やまぐち子育て連盟」という組織をつくって、そこを母体にしてこれからさまざまな取り組みを強化していくということでございます。
 そして、「やまぐち子どもハッピーフォーラム」の開催、これは11月にやりますけれども、新たに子育てサークルを対象とした表彰制度を設ける、こういったことをまず取り掛かってまいります。
 そして、「結婚・子育て応援デスク」の設置ということでありまして、子どもを安心して育てられるようにするために、子育てだけではなくて、結婚から出産、子育て、保育も含めてさまざまな段階があるわけでありますけれども、そこを通じて相談ができるようにということであります。婚活、妊娠・出産、保育サービスといったことに関して、一貫して相談を受けられるような窓口を、新たに「結婚・子育て応援デスク」ということで設置をして、子育てをする世帯をしっかりとサポートしていこうということでございます。
 それから、「小児医療対策事業」でございます。こちらは、特に小児救急の関係で、深夜に子どもさんが病気になったときの対応ということで、いろいろと不安があるわけでありますけれども、今、小児救急患者の相談時間ですね、夜の11時までということになっていますけれども、これを朝の8時までということでありまして、お医者さんに診てもらえない時間については基本的にカバーするような形で、この時間帯を延長しまして、子育ての不安を和らげるということに取り組むものであります。
 次に「女性の活躍促進事業」ということであります。これは、県庁でもプロジェクトチームをつくって女性の活躍促進をしていこうということで取り組みをしているわけでありますけれども、一つは女性の活躍推進のためのハンドブックの作成。これは、女性が働きやすい環境整備ですとか、管理職の登用に向けた企業向けのマニュアルの作成・配布。そして、「輝く女性交流会」の開催ということでありまして、こちらは特に働く女性向けの取り組みといたしまして、こういった交流会を開催しまして、キャリアアップを目指した女性がさらに輝くための意識改革のきっかけとなる、そういった交流の場をつくるということでございます。
 そして、「女性創業サポート事業」ということであります。これは、さまざまなサービス・工夫を盛り込んだ、女性を対象とした起業支援セミナーの開催ということであります。女性にできるだけ社会に出て働いてもらって、特に起業の方を支援していこうということでありますけれども、女性特有の課題に対してきちんと対応していかなければいけないということで、女性の講師による女性の視点での講義ですとか、子育て期の女性が受講しやすい日時を設定する、あるいは託児サービスを入れる、そして、e―ラーニング、来られなかった場合とかですね、e―ラーニングを活用した復習・補習をするということでありまして、女性が起業しやすいような環境づくりに配慮しながら起業の支援をしていこうということであります。
 5つの柱の説明の主なものは以上であります。

 次に「公共事業関係費の追加の確保」ということでありまして、6月補正予算額は公共事業関係費全体で318億円、このうち、補助公共事業等は259億円であります。単独事業は59億円ということにしています。
 補助公共事業等につきましては、やまぐち産業戦略推進計画に掲げます産業基盤の整備、あるいは昨年の豪雨災害を踏まえた防災・減災対策に重点的に取り組むために、国の当初配分額をベースに所要の事業費を計上するということにいたしております。

 次に、3点目のポイントで、「緊急的・政策的な課題への対応」ということであります。
 一つは、「下関漁港水産業振興拠点施設整備計画策定事業」ということでございますけれども、下関漁港の活性化を図るために、研修・防災・交流機能を併せ持つ、水産業振興拠点施設の整備に向けた計画策定を行うものでありまして、基本計画等の策定を行うものであります。
 そして、「福祉総合相談支援センター整備事業」ということであります。これは、施設が老朽化しておりますことから、県央部に分散設置されています福祉相談機能を統合して、総合的・一体的な相談支援体制を構築するということでありまして、新たに整備をする施設の基本設計等を行うということであります。これによりまして、総合的・一体的な相談支援体制を構築して県民サービスの向上を図るというものであります。

 これらの結果、6月補正予算額、333億2700万円となりまして、6月補正含めた補正後の予算額は、6866億3100万円ということであります。
 昨年度当初予算と比較しますと、こちらですが、66億円の減、そして1パーセントのマイナスということでありまして、予算規模が前年度を下回るのは3年連続ということになります。
 そして、プライマリーバランスの関係で申しますと、肉付け補正後のプライマリーバランス、これは一般分の県債に係るもので、420億円の黒字ということであります。平成13年度以降ですね、14年連続で黒字を達成しているということであります。
 また、県債全体でも196億円の黒字を確保しております。
 次に、県債残高につきましては、今年度末の見込みが1兆3027億円ということであります。
 これはですね、前年度末の見込み8245億円、一般分の県債の方ですけれども、8245億円が前年度末でありますけれども、ここから87億円減少して、8158億円ということであります。平成14年度末をピークに、12年連続で一般分の県債残高は減少しているということであります。
 そして、基金残高の方でありますけれども、こちらにつきましては、26年度の取崩額、当初予算分と合わせまして132億円ということであります。残高見込みについては108億円ということでありまして、年度間の財源調整に最低限必要な100億円の水準を確保しているということでございます。

 6月補正については以上でありますけれども、私としては、新たなプランの方向性に沿って、前倒しをして実施することとしました事業、あるいは公共事業の追加などにつきまして盛り込むことができた、その上で、プライマリーバランス、そして県債残高、基金残高についても、一定の水準を維持できており、県づくりの推進と財政健全化の両立を実行する予算ができたものというふうに考えております。
 今後におきましては、新たなプランの策定作業に合わせまして、その実現に向けた具体的な施策を、平成27年度当初予算に反映できるように、さらに検討を進めていきたいというふうに考えております。
 私からは以上でございます。

山口放送(KRY)

 あらためて、今回のようなスタイルにした理由を教えてください。

知事

 できるだけ県の取り組みを分かりやすくPRすることが重要であると思っています。この間の国要望もスタイルを変えたのですけれども、県として、どういったことに取り組もうとしているかということを、地域の状況が非常に厳しい中で、できるだけ県民の皆さま方に分かっていただくという工夫をやっていくべきだというふうに思っております。
 そういったことで、できるだけ分かりやすく伝える、県として取り組んでいく課題・認識なり、施策の方向性ですね、これを県民の方々に分かりやすく伝える努力をしていくべきだという考えの下で、こういった形で資料も、これからもそうですけど、県民の方々に分かりやすく、どう伝えるかということを工夫していきたいと思っています。

山口放送(KRY)

 今回の補正予算の中で、村岡カラーというか、県民に示せた部分というのは、どういったところですか。

知事

 先ほどずっとご説明しました5つの柱といいますか、まず、新たなプランを今、策定しておりまして、この間骨子をまとめたところであります。それに沿って、できるものを前倒しして、必要性の高いものを前倒しして実施するということで、今回の補正予算に取り組んだわけであります。
 そういう中で5つの柱を先ほどお示しをしました。次世代産業の育成の関係、そして、6次産業化・農商工連携、これはさっき言いましたように、中山間地域厳しい中で農業の持つ資源をしっかり伸ばしていくために、高い付加価値を付けるということで、6次産業、それから農商工連携もあるわけでありますけれども、制度がばらばらのところを一つにしてしっかりと進めていく。そして相談の窓口も一本化して支援を充実していって、最後の販路拡大まできちっと県がサポートするということをしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
 これは、ビジョンを策定する上で、あるいは産業戦略の取り組みの中でも、農林水産業の中で6次産業化、特にこういった取り組みの強化をという声も聞きましたけれども、やはり付加価値の高いものをしっかりと作っていくということが重要だろうと思っています。これは一つ重要な柱だろうと思っています。
 そして、大河ドラマの関係で「花燃ゆ」が来年ありますけれども、観光の推進ですね。これも毎回繰り返し言っておりますけれども、非常にチャンスが、この大河ドラマがあり、そして明治維新150年があるという中で、山口にとっては、またとないチャンスであると思っておりますから、こういった機会を捉えて、山口の歴史の遺産を県外にしっかりとPRをして、できるだけ多くの観光客に来ていただきたい。そして山口の良さを味わっていただきたいと思っておりますから、そのための取り組みとして、今回、幕末ISHIN祭プロジェクトの第1章として、予算を計上しているところであります。
 それから、中山間も、先ほど言いましたように、県ももちろんでありますけれども、企業や県内・県外の大学生を含めたさまざまな形での支援というのをしっかりと進めていこう、そして新たなツーリズムを呼んでいこうということであります。
 それと、子育ての関係は、私も先日、子育て同盟に入りました。今、日本創成会議での試算も出て、人口がほんとに減っていくと。このままだと非常に自治体が危機の状況にあるというのが示される中で、国の方でも、地方創生本部を立ち上げるというようなことも先日総理も言われましたけれども、やはり、人口をしっかりと、地方の方でも今減少しておりますけれども、この流れを何とか食い止めなければいけないと思っております。
 そういう意味で、子育て支援というのは非常に重要であると思っておりますから、子育て連盟ですね、これは、行政、企業、民間含めて、全体的に一体として県として子育てを支えていく、まずそういった組織を立ち上げて、ここを母体にしてこれからさまざまな施策を進めていこうということであります。行政が旗を振るだけじゃなくて、民間ベース、あるいは企業の方もしっかりと巻き込んで取り組みを進めていくための一つの大きな組織として位置付けています。そして、できることとして、まず、結婚・子育ての応援デスクですね、これはさまざまな相談体制、子育てをする上ではいろんな段階があるわけでありますけれども、一貫して相談ができるような体制を一つつくるということ、それから、子どもを生んだ後に安心して育てられるように、相談体制をしっかりと拡充するということでありまして、5つの柱は今言ったような力点を置いて、今回の予算を編成したところです。

山口放送(KRY)

 その辺のご自身の評価というのはどうですか。

知事

 まず県政のビジョンをつくるというのが一番大きな骨の部分だと思っています。これを庁内でもしっかりと議論をしてきたわけで、今、骨子の段階まで来ています。
 本来、年末にこのプランを作って、それに沿って27年度予算をしっかりとやっていくというのが、私はそこがまず中心だと思っておりますけれども、今この骨子がある中でも、取り組みとしてできることはできるだけ前倒しでやっていこうということであります。庁内でも、だいぶ議論を重ねて、いろいろ議論をした上で、できることを最大限盛り込んだということで、限られた時間の中ではしっかりとしたベストなものができたかなというふうに思っています。

山口朝日放送(YAB)

 YABです。重複する部分があるかと思うんですけれども、今回の補正予算または当初を含めた規模の中で、プランに沿った事業というのは、単純に計算すると8億ぐらいかと思うんですけど、それは、限られた財源の中でこれぐらいに抑えられたというイメージなのか、それとも、今骨子案が出てる中で今できるものを積み上げていくとこのぐらいになったのか、全体の中でのプランに沿った事業の規模感について、教えてください。

知事

 まず、規模をどうしようということでプランの関係はやっているわけではなくて、今申しましたように、骨子を作っていく中で、今できること、緊急にやるべきことはないかということを議論する中で計上した事業がこちらということであります。
 必ずしも規模の大きさに何か特別な意味があるわけではなくて、例えば、さっき言った子育て連盟なんかはですね、これをつくること自体はそんなに予算はいるわけではないわけですけれども、やはり県全体で取り組みをしっかりとやっていくというところの姿勢をまず打ち出していって、巻き込んで仕組みをつくっていくということでありますから、これは予算が掛かるわけではないけど、例えば一つこれを取り上げると、重要なことではあると思っているわけですね。
 ですから、先ほどのご質問でいうと、後者の方になりますけれども、額の方から出しているんじゃなくて、実際の取り組みを考えた結果、こういったふうになっているということであります。

山口朝日放送(YAB)

 続けてあともう一問お願いします。プランないしは知事の1期目に4年間、プランの4年間の中で、今回の補正の肉付け予算というのはどういう位置付けなのか。今後のことも踏まえての位置付けを教えてください。

知事

 まず、本来的にはプランをしっかりとですね、今、骨子ができていますけど、素案にして最終形にしてということの作業を、中で議論をしながら進めていくわけであります。それに沿った取り組みを来年度の当初以降でやっていくのが、これが基本的な形であると思っています。ただ、それまで待つということではなくて、今、骨子ができて、ある程度の方向性がある段階で、できることは前倒ししてやるということでありますから、今回は、そういう意味では前倒しといいますか、できることを、とにかく、緊急的にできること、必要性の高いものをしっかりとやっていくということで位置付けられるものがあると考えております。

朝日新聞

 朝日新聞です。いろいろな新規事業があると思うんですけれども、その中で特に力を入れたいといいますか、優先させたい課題といったら、どれになるんでしょうか。

知事

 全部優先度は高くて、さっき言った5つの中ですね。どれも重要なんですね。5つの柱だからどれかが後でいいということではなくて、どれも重要でありますから、優先ということではないんですけれども、先ほど言いましたような次世代産業の育成も重要でありますし、特に農林水産業の関係でいうと、6次産業化と農商工連携、ここをしっかりと仕組みをつくっていくと。仕組みづくりですね。言ってみたら個別の予算の事業、個々のものというよりは、まず、6次産業化と農商工連携が一体的にできるように、そしてその開発から販売まで一気通貫でできるような形をまずつくるというような仕組みづくりが重要であると思っていますから、そういったところに重点を置いています。
 大河ドラマは、当初予算では計上していませんから、これはほんとに来年度のものとして、すぐにでもやっていかなきゃいけないものをできるだけ計上したという考え方でやっています。
 子ども、子育ての関係も非常に急がれるものだと思います。やはり、山口で子育てがしやすいという環境をできるだけ早くつくっていく必要があると思いますから、そういう意味で、これも個別の事業については、また当初予算でもさらに充実を考えていきたいと思いますけれども、まずこういった仕組みづくりですね、民間を巻き込んだ連盟をつくっていくですとか、あるいは相談体制をしっかりと持つ、そういったところを優先度の高いものとして、今回取り組んだということであります。

朝日新聞

 それぞれ、優先度があると思うんですけど、逆にここは譲れないというのはどれですか。

知事

 譲れないものは全部計上しているので、譲れないですが。

朝日新聞

 それと金額的には、公共事業関係費がとても大きいと思うんですけれども、公共事業の中で具体的にここに力を入れたいというものはありますか。

知事

 今回は、基本的には国の補助決定、補助の当初の配分額をベースに計上しているので、ここについて何か直接判断があるというわけではありません。ただ、当初予算も含めた全体でいいますと、やはり災害復旧ですね、これは急がなければいけないというふうに思っています。国の方で災害査定などの作業も一生懸命やっていただいておりますけれども、しっかりと今、契約も進んでいますけれども、特に被災された方々の暮らし、これは急がれることだと思いますから、この執行はしっかりと早めにやっていくということをこれからも心掛けていきたいというふうに思います。

中国新聞

 すみません。中国新聞です。新規事業だけで見ますと今回40件ということで、この中には新規の公共事業じゃなくてソフト事業重視なのかなという気がしてるんですけど、どういった点を重視して、盛り込んでいかれたのかといったところを。

知事

 新規事業、すみません。もう一回。

中国新聞

 新規事業だけで40件だと思うんですけど。

知事

 ですから、これもですね、今言ったプランの骨子案の中で5つの柱があるわけですね。産業の育成であったり、農林水産業の振興だったり、観光、それから中山間、そして子育ての支援ですね、基本的にはプランの考え方に沿ってですね、今この予算での5つというのは整理をしているわけであります。
 ですから、まず、基本的なプランの考え方をベースに置いた上で、真っ先に取り組むべきものということをですね、中で議論をしました。先ほどから繰り返しになりますけれども、個別の取り組み、できるものは、もちろん前倒しをしてやればいいんですけれども、まず、この仕組みづくりといいますか、そういったところを先にやらなければいけないということで、6次産業化・農商工連携の方の取り組み、あるいは、子育ての関係の全県的な組織、そういったところを、まず、体制としてつくるべきものは、今回しっかりと取り組むということでやっております。

中国新聞

 村岡知事の特徴としては農林水産業の育成にかなり、前知事と比べて力を入れておられると思うんですけども、その辺りは中山間地域の主産業であって、そういうのを支援するということで、新しい産業を増やしていこうとかそういう思いがやはりあるんでしょうか、あらためて。

知事

 山口県は、中山間地域が言うまでもなく7割ということで非常に多いわけでありますね。そして、これらの地域は特に人口減少とか、若者の流出とか、非常に苦しい状況にあるわけであります。ここへの対応というのをですね、できるだけ早くしていかなければいけないというふうに思っております。
 私も「どこでもトーク」なり、あるいは産業戦略本部の分科会の会合とかですね、その中で、さまざまな意見をお聞きしておりますけれども、やはり切実であるということを、ひしひしと感じています。そしてまた、この地域をなんとかしたいという思いも非常に強く皆さんお持ちでですね、やはり、例えば、女性団体が一生懸命、物を作ったりとかですね、なにか加工したりとかいうことを取り組んだりとか、農地の集約なり、法人化のことに一生懸命地域の人が頑張っているとか、さまざまな努力を皆さんしておられるわけであります。それは本当に地域を守るためにですね、非常に努力をされておられるわけであります。
 それについても、行政としてですね、しっかりとそこをサポートしていかなければいけないという思いは強く思っています。そういう中で、やはり産業をですね、しっかりと育てていくということが必要であろうと思いますから、農林水産物、それだけだと非常に、販売といっても限りがあったりしますから、付加価値を付けていくという取り組みが必要であると思います。ただ、これはですね、農家それぞれは非常に弱いわけでありますから、そこをしっかりと、なんて言いますか、行政がサポートをして、さまざまなものを結びつけていくことをしなければいけないと思っています。
 これは産業戦略本部の分科会でも、そういった意見もあったかと思いますけれども、そういう意味ではですね、6次産業化、そして商工業者とうまく結び付けてですね、農商工連携、そういったことをさまざまな観点で一体的にサポートできる仕組みというのを、まずつくろうということでありまして、今回の組織も、立ち上げ、そして相談から販売までですね、しっかりと支援する、そのための補助制度もしっかりとつくっていくということをですね、取り組んでいく、そういうことであります。

毎日新聞

 毎日新聞です。子育て支援について非常に充実した内容かなと思うんですけども、知事ご自身も子育て世代としてですね、感じられるものがあると思うんですが、こう改善したほうが良いとか、こう盛り込めば良いとか、ご自身の考えを反映させた施策というのは、子育て世代としてですね、反映させたものというのはあるんでしょうか。

知事

 まさに、ここに書いてあるのはそうですね。例えば相談窓口にしてもそうですし、あるいは夜間の相談ですね。うちも子どもがいると、夜子どもが、急に熱を出したりとかするわけですね。そういう中で、やはり24時間安心してですね、子どもがもしもの時には安心して、どこかに聞けるということが重要だと思います。今、この相談について言いますと、先ほど言いました夜中の11時までということでありますけれども、これを朝の8時までということでですね、何かあった時にどこかしら、相談できる場所があるということの安心感が全然違うと思いますから、これはもちろん私の思いもあって計上しているわけであります。

毎日新聞

 もう一点すみません。子育て連盟なんですけども、既に県の方で、やまぐち子育て県民運動推進会議というのがあってですね、この中に企業も参入していて、行政も入って民間団体も入って会議体を作ってやっているんですけれども、これとの違いがよく分からないんですが、教えていただけないでしょうか。

知事

 これはですね、多分、企業なんかも限られたところではなくて、全体的に取り組もうということの仕組みでありますから、今回のつくるものはですね。今までのものもこの中に入って、さらに全体的に広げていくということであります。

毎日新聞

 じゃあ県民運動推進会議は発展、解消するようなイメージなんですか。

知事

 いや。それはそれでこの中に残っていきます。残っていくというかこの中に加わっていく形ですね、ここに入っていないメンバーはさらに入ってくると、企業なんか特にそうですけれども。

毎日新聞

 県民運動推進会議を母体にして、もっと多くの企業を入れていくというような。

知事

 そうです。それもありながら他の者も、他の主体も入っていく形です。今、おそらく部分的にしか入っていないと思います。

毎日新聞

 3社入ってますけど、企業が、確か。

知事

 だから、その企業が入っても、限られた企業だけなので、基本的には企業全体がですね、入ってもらうような形の取り組みをしていくと。

中国新聞

 すみません。財政再建の関係で少しお尋ねしたいんですけども、公共事業費がですね、国の配分額が決まった後の予算で随分、当初比較で見たときに1割以上減少していて抑制があると思うんです。一方で財政調整基金の取り崩し額については、100億円以上という目安がある中で、8億円、多いか少ないかは別にしても、少し余力のある編成になっているんですけども、その辺りどういうスタンスだったかという。

知事

 まず、基金について言うと、災害なんかも考慮して、しっかりと100億円というのは最低限のものとしてですね、守らなければいけないというのは念頭に置いた上で編成をしています。結果、108ということで、そこで幅が、そこにあまり意味があるわけではなくて、100億守るというのを一つ頭に置いた上で取り組んでいるということはありますけれども、公共事業費の方について言いますと、これはですね、先ほど申しましたように国の配分額をベースに所要額を計上しているということでありますから、予算同士を比較すると減少するように見えるわけなんですけれども、事業量としては昨年度と同程度の規模というふうになっておりまして、近年との比較でも十分な量であるというふうに考えています。

中国新聞

 数字だけを見ると、財政再建に舵を切ったというふうにですね取られても、まあ取られかねないというか、そういう見方もできると思うんですけれども、そこに対しては、決してそればっかりを優先しているわけではないというふうに。

知事

 舵を切ったというか、これまでもですね、県債残高一般分については抑制をしていく、そして基金もしっかりと必要額を確保するということは、これまで取り組まれていることだと思います。なにかそれに新しい方針を出したということまではなくてですね、当然必要な、今、県に求められている必要な事業、これは先ほどから言っていますプランの骨子を踏まえて、今できることはやっていく。必要なことはしっかりとやりながら、他方でその、当然財政の規律というのは守っていかなくてはいけない。このバランスを両方しっかりとしていかなければいけないわけであります。そういう意味で県債残高一般分の抑制ですとか、基金残高の確保ということはですね、これは今までと同様にしっかりと守りながら必要なことを、事業を計上していくということであります。

中国新聞

 来年度の当初予算編成に向けて公共事業費の取り扱いについては、前知事は、かなり積極的な計上をされていたと思いますけど、そこのスタンスは、村岡さんとしては引き継がれてやっていくかどうか、積極的にやっていくのか、必要なものを計上していく中で少し抑制していくとか、その辺り今のお考えというのは。

知事

 公共事業というのは、当然、それぞれ必要なものがですね、各地域においてあるわけで、それをしっかりと進めていかなければいけないということがあります。県内の経済にも大きな影響があるものだというふうに思っております。
 そういう中で、来年度どうするかというのは、その年々の、特に補助事業なんかは国の予算の影響を受けるわけであります。地方単独事業も国の方での方針というのを大きく、これは影響を受けるわけでありますから、そういったものを見ながらですね、予算を考えていかなければいけないと思います。
 いずれにしても、必要なものは計上しながらですね、他方で財政の健全化というものをしっかり頭に置いてですね、どのような規模にするかということをその時に国の予算なり、地方財政計画の動向なりを見ながら考えていくということに各年度なっていくと思います。

中国新聞

 ありがとうございます。

テレビ山口(TYS)

 すみません。前回ですね、当初予算の時は、まだ就任されて間もなかったと、で、今回補正予算組まれてですね、県の財政、かなり見られたと思うんですけれども、率直に県の財政、今どのように認識されていますか。

知事

 今ですね、やはり県債残高(一般分)の抑制というのは、かなり努力をして連続で抑えてきているわけですね、この取り組みというのは継続しなければいけないと思います。
 まず、状況としては非常に厳しい財政状況にあると思います。これだけの県債残高を抱えていて、また、基金も100億は維持していますけれども、決して余裕があるわけではないということであります。
 そしてこの先を見ていっても、社会保障費の増とかですね、さまざまあるわけで、財政の、言ってみれば圧迫をするような要因があるわけでありますから、非常に厳しい状況にあると思いますので、その中で、いかにして持続可能な財政の仕組みをつくっていくかということをですね、特に気を付けなければいけないと思いますし、このプランの中でもですね、持続可能な財政、行財政基盤の構築ということをですね、掲げて取り組もうとしているわけでありますから、基本的には、そういった考え方で取り組んでいきます。
 県債についてはですね、今言ったように、できるだけ毎年、毎年減るような形で取り組んでいき、そして基金についても100億のラインを維持していくということであって、これはプライマリーバランスも同じでありますけれども、一般分についての黒字を確保するということは、基本的には今後もですね、やっていく必要があるというふうに思っています。
 借金全体が増えるのは、特別分といいますか、臨時財政対策債の増というのがあります。これはですね、国の方でも、できるだけこれを減らしてもらうようなですね、取り組みをしていただかなければいけないというふうに思っています。これは消費税の動向とかですね、いろんなことに影響を受ける、そして、税収の動向によっても影響を受けるわけでありますけれども、これは政府要望の方でもですね、しっかりと訴えてきましたけれども、やはりその部分ですね、交付税の方の充実といいますか、臨時財政対策債、特別の地方債を発行しなくて済むような財政構造の確立、これはこれで国の方にしっかりと訴えていく必要があるというふうに思っています。

テレビ山口(TYS)

 それと骨子の中でですね、かなり幅広い政策、内容になっていたと思います。それを実現するためにはですね、さっき言われた、やっぱり持続可能な財政の仕組みというのが大事なのかなと思うんですけども、その点についてどのように、持続可能な財政の仕組みをつくられていかれますか。

知事

 財政のですね、健全化というのは、一つは今言ったように国の方でしっかりとやってもらわなきゃいけない部分というのはかなりあります。これは、今も特別分の県債が増えているわけですから、これは県としては、いかんともコントロールがし難い部分でありますから、国においてしっかりと地方財政が安定的に運営できるような仕組みというのをですね、つくってもらうということが基本的なこととして必要だと思います。
 その上でさらに県としては、これはもう基本的ではありますけれども、収入をできるだけ確保する。そして支出をできるだけ、優先順位はしっかりと付けてですね、事業についても必要な見直しをしながら、新しいことに取り組んでいくということを、これはきめ細かく丁寧にやらなければいけないわけであります。
 予算というのは総額がポンとあって、これをぐっと抑えるわけじゃなくて、やはり個別の事業の積み上げでありますから、どうしてもその一つ一つの事業についてきちっと精査をするという丁寧なプロセスがいるというふうに思っていますから、それをしっかりとやっていくことが基本なんだと思います。

読売新聞

 読売新聞ですが、その関連なんですけども、持続可能な財政基盤を作るということで、今途切れている、中期の財政健全化のプランですとか、そういったものを策定とか、そういった考えはありますか。

知事

 そうですね、今このチャレンジプランの中でもですね、今言いましたように行財政基盤強化戦略というのを作っていきますので、その中でプランとしてはですね、一つの柱として作っていくわけでありますけれども、それと別に財政健全化を作るかどうかはプランを作っていく中で、また検討していきたいというふうに思います。

山口新聞

 すみません。ちょっと繰り返しになるかもしれないんですけど、当初予算を発表されたときにはですね、村岡カラーは補正でというふうにおっしゃいました。今回の補正で333億円の内、前回積み残した公共事業、半分以上、土地・建物で318億くらいあってですね、さっき金額規模じゃないとはおっしゃいましたけど、今回補正で村岡カラーというのをどのくらい表現できたか、その満足度っていうのを教えてもらえますか。

知事

 あえて言うとここのポイントに書いてあることですね。あえて言うとといいますか、これがまさに今回プランでも議論したことを踏まえての5つの方向ということで、私自身が出しているものでありますし、それにここに書いてある事業に特に重点を置いて計上したということでありますから、これが私自身、この今回の予算の中で言うと特にこの部分が村岡カラーなんだというふうに思っています。
 どの程度できたかという話でありますけれども、これもちょっとさっき触れた話と重なってしまいますけれども、やはり4月に年度が新しく変わってですね、そしてこの2カ月ちょっとの間でプランの策定、その前にもちろんブレインストーミングをしたり、プランの策定に向けて庁内での議論、あるいは有識者会議もやりました。そして「どこでもトーク」も回数を重ねてきました。それと並行して予算を作ってきたわけであります。本当に短期間の中でですね、職員もフル回転をしてですね、一生懸命頑張ってできたものだと思っています。
 いろいろと議論していく中で、27年度当初の方での議論になってくる部分もありますけれども、今できるものとしてはですね、最大限ここに盛り込めているというふうに私自身は思っています。

山口新聞

 先ほど仕組みづくりとか、地域の方とかを巻き込んでいくための政策っていう面も見られましたけど、そういうことを考えると、実際に村岡カラーが発揮できるのは来年度の当初になるのかなという気もするんですけど、それとの兼ね合いというのはどうなんでしょうか。

知事

 私自身はまずこのプランですね、今、未来開拓チャレンジプラン、これをまずしっかりと作って、それに基づいて各種の施策を進めていきます、ということが基本であると思っておりますから、そういう意味では27年度当初に全体のプランが明らかになって、それに基づいて計画的に取り組みを進めていくということになると思います。
 そういう意味ではまだプランができていない、骨子の段階で今できることっていうことでありますから、少し全体像からすると、分かりづらい面はあるかもしれませんけれども、これは今できることとしてしっかりとやると。その上で、また年末までにしっかりと議論して。チャレンジプランをしっかりと作ってですね、これに基づく施策もこの中でしっかりと、重点のプロジェクトもですね、書いていきますから、それに沿って予算を計上していくということに取り組んでいきたいと思います。

毎日新聞

 予算じゃないんですけども、来週中国電力の株主総会が開かれてですね、これ初めてじゃないみたいなんですけども、原発を持っている電力会社に対して、株主がそれぞれ脱原発の提案をするという報道があったんですけども、県としてですね、中国電力の筆頭株主と私理解してるんですが、この株主提案についての対応は、反対するのか、それとももし権利を行使しないのであれば、その理由についてちょっと教えていただけないでしょうか。

知事

 県はですね、中国電力の株主の立場としてこれまで一貫してですね、株式の所有と会社の経営というのを分離をして考えて、経営への関与、参画は行わないと、そういう基本姿勢を堅持して対応してきているということであります。今年についてもですね、この基本姿勢の下で対応していくという考えでおります。

毎日新聞

 そうすると権利は行使しないということでよろしいですか。

知事

 例年ですね、欠席をして議決権行使に関しましては白紙で提出をするということで対応してきておりますけれども、基本的にはこれまでと同じ対応ということを考えています。

毎日新聞

 そうすると株を持っていることによって、利益が得られるとは思うんですけども、株を持っているメリットというのはあんまり見えないんですけど、例えばそこから投資信託した方がいいんじゃないかとかですね、いろいろ考えちゃうんですけども、そこの兼ね合いとかっていうのはどうなんでしょうか。

知事

 中国電力の株は今安定的な配当が得られているわけですね。これを組み込んで、今基金をつくったり、それを産業戦略とかですね、そこに活用していこうということで取り組んでおりますので、これは財源の確保としてですね、引き続き保有をしていくことが適当であるかなというふうに今思っています。

中国新聞

 すみません、予算の話に戻るんですけど、途中で何度かですね、中期ビジョンを作るときの会議であるとか、あるいは産業戦略の分科会であるとか、そこで出た意見を反映させたというですね、施策があったと思うんですけども、やっぱり県民のいろんな会合で出た意見というのはかなり吸い上げてというか、事業編成、立案に当たってはされたということでしょうか。

知事

 そうですね、これは各部の方にも、さまざまあった意見については、きちんと踏まえて取り組みを考えるようにという話も知事として言っています。例えば、今回の予算で言いますと6次産業化、農商工連携の関係ですね、これは個々の農家は非常に弱いので、そこについてしっかりとサポートするような仕組みがあるべきじゃないかというようなこと、これ分野別の会合でもお話がありました。
 女性の関係で言いますと、産業戦略の人材の関係ですね、これについても女性リーダーをですね、育成するためにいろんな交流の場とかですね、そういうのを作ってほしいというようなこともありましたし、観光などは、いろんなところでこれは言われていますけど、やはり大河ドラマ、維新150年のですね、この取り組みをしっかりと山口の観光力の強化、そして魅力の発信につなげてほしいということがありました。そういう中で、多くの主体をですね、参画を得て、今回全県的な組織も作っておりますけれども、この中でですね、しっかりとした取り組みをしていこうということであります。
 それぞれ各分野において、いただいた意見をですね、踏まえて今回の予算を計上したということでございます。

中国新聞

 国の有識者会議等でですね、概して、追認のための意見を得るようなですね、側面もあるというふうに言われると思うんですけれども、そういう意味じゃ県の今回のいろんなプランづくりに当たる意見拝聞は、何か結論ありきでやっていることではなくて、ニーズを汲み上げたいという思いがあるということなんですか。

知事

 もちろんそうですよ。これは予算だけじゃなくて、プランもそうでありますけれども、「どこでもトーク」もとにかくシナリオがなくて、私の方でテーマは、今日はこういう感じですということで言って、完全に自由に発言してもらっていますから、その中で、皆さんの課題認識とかいうものをしっかりと吸い上げようということでありますので、そういったことで各種の意見を聞き、それに応じてしっかりと部局の方で受け止めてですね、予算を考えていくということをこれからもしていきたいと思っています。

中国新聞

 その辺りというのは知事選の時から変わらないと思うんですけども、おっしゃっていることは。あらためてなのかもしれませんが、今なぜ課題を把握するための時間がですね、1年という、大事な1年目だと思うんですけど、そこでしっかり意見を吸い上げることが必要なんだと思われるのはどうしてですか。

知事

 やっぱり県としての施策というのは、効果的なものにしなければいけませんから、そのためにはまず現状をしっかり把握しなければいけないというふうに思っています。
 現状を把握するという時に、もちろん県庁の中でしっかりといろんなデータを集めるというのも重要でありますけれども、直接それに携わっている方々の意見をお聞きすると、どういったところに今本当に困っているのか、どういったことを求めているのかということをですね、しっかりと意見を聞くという作業が、まず最初に重要なんだと思っています。その上で、それを整理して、じゃあ県として何をすべきかということをですね、打ち出さなければいけないと思っています。
 また、そのプロセス自体はですね、やはり県民との協働と言いますか、やはり県民の方々にもですね、行政としっかりと意思疎通を図ってですね、同じ方向を向いて取り組みを進めていくという上でも、そのプロセスは重要なんだと思っておりますので、私は今の「どこでもトーク」もそうですけれども、そういった意見を聞くという場はですね、県の施策を進める上では、必要なプロセスとして極めて重要であるというふうに思っています。

中国新聞

 極めて時間もかかるプロセスだと思うんですけれども、その時間というのが必要であるということですか。

知事

 そうですね。ただそうは言っても、プランというのは今年1年で作るわけでありますから、時間と言ってもそれしかないわけでありますので、精力的に今も「どこでもトーク」もやっております。私自身ももう少し、引き続きですね、まだ昨日までで8回かな、短期間でやっていますけれども、限られた時間の中で、できるだけそういったプロセスを重視していきたいというふうに思っています。

中国新聞

 一点だけすみません。新規事業で今回も補正を、当初と合わせると59件ということで、単純に数だけを比べると、前年度当初と比べれば半分くらいになっているんですけども、これはやっぱり中期ビジョンの今策定段階の中で、必要なものにまずはとどめて、本格的には来年度というそんなイメージでよろしいんでしょうか。

知事

 特に数を意識しているわけではないのですけれども、今回の補正予算は時間が限られている中で、まず最初にやらなければいけないことは何かということを考えたものでありますので、例えば子育ての会議もそうですし、農商工連携もそうですけれども、基本となる仕組み部分をですね、しっかりとつくって、それからまたいろんな事業の展開というのがあるんだと思います。ですから、そういった意味で数というのは、あまり意識はしませんでしたけれども、今やるべきことというのは何かということを整理した結果が、この今の事業になっているということであります。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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