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飼い主の責任

ページ番号:0019292 更新日:2021年11月1日更新

犬や猫の安全の確保

 飼っている犬や猫の安全を守るのは飼い主の責任です。
 山口県では、1年間におよそ1,400頭の犬が路上を徘徊していたり、迷い込んできたりして保護(抑留)されています。また、保健所には迷子になった犬を探す飼い主からの問い合わせが数多く寄せられています。犬が迷子になる原因のほとんどは、飼い主の不注意やアクシデントです。
 放し飼いの猫は、交通事故などの危険に常にさらされているだけでなく、感染症などの病気で動けなくなることも多くあります。去勢措置をしていないオス猫は、他のオス猫とのケンカで大けがを負って動けなくなったり、ケンカに負けてその地域を追い出され、家に帰れなくなることがあります。

ペットの安全を守るために

(1)放し飼いをしない

 動物愛護管理法や飼犬等取締条例に基づき犬の放し飼いは原則禁止されています。
 外出の際には犬は必ずリードをつけましょう。散歩中や外出先では、どんなアクシデントに遭うかわかりません。リードをつけなかった結果、迷子にさせてしまうのは飼い主の責任です。万一の場合に備えて「オイデ」など呼び戻しができるようにしつけをしておくことも重要です。
 猫は屋内で飼うようにしましょう。環境を整えれば、猫は屋内だけで心身ともに健康に過ごすことができます。

(2)迷子にしないために

 ほとんどの動物は大きな音が苦手です。雷や花火などでパニックになって外に飛び出さないように、対策をとりましょう。屋内や庭で飼っている犬や猫がドアや門の隙間などから脱走しないように、戸締りにも注意しましょう。
 また、首輪が弛んですっぽり抜けてしまったり、鎖やリードが古くなって切れた例も多くあります。首輪などは定期的に点検しましょう。
 ケージ内で飼う場合は、ケージの開閉時に飛び出したり、ケージの不具合箇所から脱走したりしないように取り扱いや保守点検に留意しましょう。
 迷子や徘徊で保護された犬や、ケガを負って保護された猫も、飼い主が法律を守って鑑札や迷子札、マイクロチップをつけていればその多くは殺処分されることなく家に帰れたはずです。
 また、大地震などの災害発生時に飼い主とはぐれても、所有明示があれば見つけ出せる可能性が高くなります。

所有明示方法
  • 鑑札、狂犬病予防注射済票
    狂犬病予防法により、犬を飼い始めたら登録と狂犬病予防注射をし、鑑札と注射済票を装着することが飼い主に義務付けられています。鑑札と注射済票には固有の番号が刻印してあり、登録された飼い主がわかるようになっています。
    ご相談は、市町の窓口や動物病院へお願いします。
  • 迷子札
    飼い主の氏名、電話番号などの連絡先を記した首輪や名札、マイクロチップなどを装着するようにしましょう。
  • マイクロチップ
    動物の個体識別を可能にする電子標識器具です。
    専用のインジェクター(挿入器)で犬や猫の皮下に埋め込んで使用します。埋め込みは通常の皮下注射と同様で、獣医師が行います。世界共通の15桁の数字が記録されており、読取器で番号を読み取り、個体識別が可能になります。一度装着すれば、生涯脱落することのない、確実性の最も高い方法です。

(3)不妊去勢手術

 繁殖にかかわる事柄は、犬や猫が迷子になる大きな原因のひとつです。
 猫は山口県内で1年間におよそ800頭が収容されています。殺処分される猫のほとんどは、繁殖制限をされていなかったために生まれた子猫です。
 発情したメス犬やメス猫の臭いは、オス犬やオス猫を交尾行動に駆り立てます。猫は普通年に2~3回発情し、メスとの交尾をめぐり、オス同士のケンカが起こります。メス犬やメス猫も発情期は落ち着きをなくします。いつもはおとなしい室内飼いの猫が、突然家を飛び出すこともあります。
 自由に繁殖できる状況では、あっという間に数が増えてしまいます。しかし、動物を飼う空間や、世話をする人手や時間、経済的条件は限られています。次々と生まれてくる動物を全て飼うのも、責任ある新しい飼い主を探すのも限界があります。
 不妊去勢手術は、なるべく早期に実施することが有効です。最初の発情の前に行えば、一生涯繁殖に関するストレスから解放し、安定した生活をおくらせることができます。

※健康面でのメリット
 動物の病気やケガには、繁殖行動や性ホルモンに関係しているものが多くあります。不妊去勢手術により多くの病気のリスクが軽減され、より健康に長生きすることができます。
 メスでは不妊手術により、発情・妊娠・出産による肉体的負担や、交尾でうつる病気、生殖器の病気、性ホルモンの影響による病気のリスクが少なくなります。
 オスでは、去勢手術により性ホルモンによる攻撃性や支配性を抑えたり、精巣の病気や交尾でうつる病気、性ホルモンの影響による病気のリスクが少なくなります。

※行動面でのメリット
 不妊去勢手術により一般におだやかな性格になります。特にオスでは、ほかのオスや人に対する攻撃や、マーキングが少なくなり、ケンカでケガを負ったりすることも少なくなります。

健康管理

 毎日の世話を通して、犬や猫の様子や飼育環境をよく観察しましょう。犬や猫の食欲、動作、表情などに異常がないか気を配ります。特にふんの状態の観察と、体を触って異常の有無を確認することは重要です。異常が見つかったら、早めに獣医師に相談しましょう。
 犬や猫には感染症や生活習慣病など、人と同じように、たくさんの病気があります。犬や猫の状態を確認するための定期的な健康診断と予防接種をすることが大切です。普段からかかりつけの動物病院を決めて、いろいろ相談しておきましょう。
 人と動物では食べるものが違います。たまねぎやチョコレートなど、人が普通に食べるものでも、犬や猫には害になるものがあります。観葉植物にも食べると害になるものがあります。塩分の摂りすぎや肥満にも注意しましょう。
 また、飼育環境の中で、ケガをする可能性があるなどの問題がある箇所を見つけたら、すぐに改善するようにしましょう。

命を終えるまで飼い続ける

 誰にでも人生の転機は訪れます。
 自分の生活が変わってもペットを飼い続けられるかよく考え、あらかじめ対策を練りましょう。

人と動物の共通感染症

 人と動物の共通感染症とは、動物から人へ、人から動物へお互いに感染する病気のことです。世界では200種類以上が確認されていて、そのうち約60種類が日本国内でも発生しています。
 中には、動物は無症状で人が重症になる病気もあります。正しい知識を身につけ、予防に努めましょう。(動物由来感染症って何だろう?(生活衛生課ページ)

予防のポイント

  • 口移しや同じ食器で食べ物を与えない
  • 口づけなど過剰な接触をしない
  • 犬や猫に触った後と、飲食の前には手を洗う
  • 排泄物はすぐに片付け、処理の後は手を洗う
  • 犬や猫の健康と衛生的な飼育環境を保つ

高齢犬、高齢猫

 獣医療の進歩と食生活や生活環境の改善により、犬や猫の寿命は、年々延びています。一般に動物が高齢になると、視力、聴力、嗅覚などの感覚が衰え、動きが鈍くなり、睡眠や休憩している時間が長くなります。
 高齢の犬や猫の世話には、これまで以上に注意を払いましょう。消化機能が低下してきますから、フードにも気を配り、大きさや固さなどを考慮して、食べやすく栄養バランスのとれたフードを与えましょう。
 また、老いに伴う様々な症状が現れて、介護が必要になることもあります。老い方やそれに伴いどんな問題が出てくるかは、個体によって異なります。いわゆる認知症の症状を示すこともあり、異常な食欲、無駄吠え、飼い主の姿が見えなくなると鳴く、目的無く歩き続ける、不適切な排泄など様々な症状が現れます。症状によって必要な対策や介護も異なりますから、問題の原因を探りながらひとつずつ対処していくことになります。
 身体的な問題はかかりつけの獣医師とよく相談しましょう。介護グッズもいろいろなものを試してみて、一番合ったものを使用しましょう。