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公安委員会の開催概要(令和5年2月15日)
審議概要
本部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、交通部長、警備部長、情報通信部長及び首席監察官同席の上、下記の報告を受けた。
科学捜査研究所における鑑定状況
刑事部長から、「令和4年中の鑑定総数は、6,004件(前年比-815件)であった。近年、鑑定件数は減少傾向にあるが、その要因としては、刑法犯認知件数の減少に加え、平成30年から警察庁第二DNAセンターにおいて都道府県からのDNA型鑑定の依頼を受け付けるようになったことなどが挙げられる。最近の特徴としては、薬物事犯における大麻関連の鑑定と身元特定のためのDNA型鑑定が増加傾向にある。そうした中、効果的鑑定としては、殺人事件における3D顔画像鑑定装置を活用した被害者の身元特定などがある。今後は、公判を見据えた適正手続きを継続的に進めるとともに、迅速な鑑定と鑑定結果の早期還元、若手鑑定職員の早期育成、鑑定機器の定期的なメンテナンス等に努め、犯罪の立証、被疑者の割り出し、変死事案における身元確認等を行っていくこととしている。」旨の説明があった。
大田委員から、「科捜研の仕事は、公判にも大きく影響するので職員の研鑽と若手職員の育成に努めてもらいたい。」旨の発言があった。
弘永委員から、「科捜研は、特殊な分野で専門的知識を持った方の職域だと認識している。そういう意味で職員の採用から育成まで大変だと思うが、懸案になっていることはあるか。」旨の発言があり、刑事部長から、「科捜研の仕事は、専門性が高く、質の高い研究員を採用するためにも現職員の力を借りながら進めている。」旨の説明があった。さらに、弘永委員から、「県警において科捜研職員はどのような立場になるのか。また、山口県に採用されるのか。」旨の発言があり、刑事部長等から、「警察職員として採用されるが、警察官や行政職員とは異なり、研究職員としての身分になる。科捜研の仕事に憧れを持つ方は全国におられ、そういった方は募集要項を見て、各地の試験を受けられている。採用募集は県単位で行っており、県で空きポストが出れば募集する。応募者は必ずしも県内の方に限らず、首都圏等遠方から受験される方もいる。」旨の説明があった。
「2022無事故・無違反コンテスト150」の実施状況
交通部長から、「このコンテストは、県内のドライバーを対象として、チーム単位で無事故・無違反を目指す取組を行うことで、参加者はもとより、県民全体の安全運転の習慣付けと交通安全意識の高揚を図ることを目的として、平成10年から実施しており、今回が25回目となった。実施期間は、令和4年7月4日から11月30日までの150日間で、7,176チーム(34,101人)が参加した。実施結果は、参加チーム7,176チーム中6,301チーム(87.8%)が無事故・無違反を達成し、その達成率は、令和元年から4年連続で増加した。一方、無事故・無違反を達成できなかったチームにおいては、交通事故21件、交通違反940件が認められた。交通違反で最多になったのが速度超過245件、次に多いのが一時不停止213件であった。
なお、免許人口10万人当たりに換算して参加者と不参加者の事故・違反件数を比較してみると、参加者の事故・違反件数が不参加者に比べて低い結果となっている。2月7日には、達成チームを対象に副賞抽選会を実施しており、351チームに2千円から5万円の副賞が送られることとなっている。コンテストの実施結果は、各種広報媒体を活用してフィードバックしていくこととしている。
今後の方針であるが、このコンテストは25年の歴史を持ち、県民の安全運転の習慣付け、交通安全意識の高揚につながる県独自の施策のひとつとなっている。来年度もコンテストの実施を計画しており、関係機関・団体と連携の上、積極的な募集勧奨を図るなど、県民総ぐるみのコンテストとなるよう努めていきたいと考えている。」旨の説明があった。
大田委員から、「コンテスト参加者と不参加者を比較したときに、参加者の方が、事故件数や違反件数が低いという結果が出ており、そうしたことを考えると、運転マナーを守ることや交通違反をしないといった意識を持ちながら車を運転することが大切であり、こうした施策を繰り返し行うことは非常に意味のあることだと思う。コンテストの参加者が自身の家族等に、毎年こうしたコンテストが催されており、運転の意識を改革するうえで良いということをアピールしてもらえると参加者数も増えてくると思う。私も、安全運転に心掛けており、時間的余裕をもって移動するようにしている。そうすることで心にゆとりが生まれ、心持ちの違いだけで、運転が変わってくる。改めて、気持ちの持ち方が車の運転には大切だということ感じている。」旨の発言があった。
弘永委員から、「このコンテストの良いところは、チームのメンバーに迷惑が掛からないよう、自分が事故や違反を起こさないと気を付ける点である。こうした思いは、運転者に大切だと思う。質問だが、副賞がもらえたチームは、メンバーが無事故・無違反だったことが分かるが、副賞がもらえなかったチームにはフィードバックされるものがあるのか。また、この施策は全国的な取組なのか。」旨の発言があり、交通部長から、「まず、全国的な取組かという件であるが、他県でも同じような取組はあるが、当県ほどの規模で実施している県はない。次に、フィードバックの件であるが、参加した一人一人に自動車安全運転センターから運転記録証明書とSDカードが配られる。なお、自分が違反した場合、そのことはチームのメンバーには共有されない。」の旨の説明があった。
決裁・報告
課長等から下記のとおり説明を受け、決裁を行うなどした。
決裁概要
- 山口県情報公開審査会からの答申の受理
警察県民課長から、令和3年9月9日付けで公安委員会が行った処分に対する審査請求について、山口県情報公開審査会から答申を受理した旨の説明を受け、了諾した。 - 苦情の申出に対する調査結果及び回答
地域企画課長及び刑事企画課長から、それぞれ1月11日に受理した公安委員会宛ての苦情の申出について、調査結果の説明を受け、回答文を決定した。 - 審査請求の審理
交通規制課長から、令和4年8月24日に受理の報告を受けた審査請求について、審理経過の説明を受け、裁決書を決定した。 - 改正道路交通法の施行及び山口県使用料手数料条例の改正
交通企画課長から、4月1日に施行される改正道路交通法及び山口県使用料手数料条例の一部改正について説明を受け、決裁した。
報告概要
- 業務報告
本部長から、令和4年度下半期の業績目標推進状況について報告を受けた。 - 人事関係業務説明
人事統括官から、人事関係業務に関する説明を受けた。 - 警務部関係業務説明
警務部長から、警務部関係業務に関する説明を受けた。 - 山口県公安委員会事務の専決状況
運転免許課長から、1月中の運転免許課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、交通企画課長から、1月中の交通企画課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、交通指導課長から、1月中の交通指導課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、それぞれ報告を受けた。 - 定年引上げに伴う情報提供・意思確認のための説明会の開催
企画室長から、定年引上げに伴う情報提供・意思確認のための説明会の開催結果について報告を受けた。
協議
今後の公安委員会における運営について協議した。
その他
今村委員長は、所要により途中退席したため、総務課課長補佐等から別途説明を受けた。
(編集 総務課)