SFTSとは
重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)は、中国において2009年頃から発生が報告され、2011年に原因ウイルスが特定されたダニ媒介疾患です。国内では、山口県内で2012年秋に亡くなられた成人が、2013年1月30日に初症例として確認されました。(国立感染症研究所の報告:IASR 2013年2月号<外部リンク>)
2013年3月4日から、感染症法の4類感染症として取り扱われています。
感染原因・経路
- 主には、SFTSウイルスに感染しているマダニ類に刺されることにより感染します。(すべてのマダニがSFTSウイルスに感染しているわけではありません。)
- SFTSウイルスに感染しているマダニ類に刺されたペット(ネコ、犬など)に咬まれるなどして感染したとみられる事例もあります。
- 基本的にはヒトからヒトへの感染はありませんが、血液等の患者体液との接触による感染も報告されています。
- 潜伏期間は6日~2週間程度です。
症状
- 発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こします。
- 検査所見上は白血球減少、血小 板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められ、血清フェリチンの上昇や骨髄での血球貪食像も認められることがあります。
- 致死率は6.3〜30%と報告されています。
治療
対症的な方法による治療が主体となります。
2024年6月に承認された抗ウイルス薬(ファビピラビル)の使用も検討されます。また、合併症に応じて免疫抑制薬・調整薬、抗菌薬が使用されることもあります。
予防
「ダニ媒介感染症と予防について」のページをご覧ください。
山口県内の発生状況

関連リンク
<外部リンク>
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)